DJはディスコの花形

DJはディスコの花形

私のディスコデビュー当時の頃のDJは、多くのディスコではDJブースがダンスホールから離れた場所にありました。それだけに、ミックスのテクニックや作業の様子も目に届かないところが多かったように思います。

ゼノンだけは多少ダンスホールから離れてはいましたが、お客さんから見える位置にありましたので、最初にDJプレイに興味を持ったのはゼノンです。また当時のDJはマイクパフォーマンスが素晴らしかった記憶があります。

当時10代であった私は、そのDJのマイクパフォーマンスに盛り上げタイムには煽られたり、しっとり曲には酔いしれたり、とにかくしゃべりは天下一品でしたね。

DJのスタイルが変化したきっかけはDJブースの配置

マハラジャからでしょうか?DJブースは、ダンスホールのすぐ正面に隣設され、ダンスホールからもDJブース裏からも左右からもDJ達の作業がお客さん全てに見えるようになりました。

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とくに都内においてのマハラジャ系列は、マイクパフォーマンスよりもサンプリングマシンを叩く姿や、DJもおそろいのジャンプスーツに身を包んだ制服を着てお客さんと一緒になって踊りながらリミックスをしてつなぐ姿が、ハンパなくかっこ良かったです。

それまではお客さんから見えづらい場所でプレイをされていた裏方的存在のDJさん達も、ダンスホールの目の前に配置されたDJブースの配置になってからは完全にディスコの花形的存在に変化していきました。

そういった背景により黒服さんもモテておりましたが、DJもモテモテになっていきます。とくにDJは女性だけではなく男性からも選曲やプレイなど羨望のまなざしで見られるようになってましたね。

ディスコによりミックスの違いがあった

ディスコの方針やDJの方針により、その「曲と曲とのつなぎ方」に相違がありました。というか、MAHARAJAと他店の違いと2分けしても良いかもしれません。MAHARAJA系列以外のお店は、ゆっくりと自然に違和感なくというのが多かったように思います。

MAHARAJA系列の場合は、つなぎが短く「いかにインパクトを与えるか!」に徹していたように思います。インパクトを与えたつなぎで、サンプリングがガンガン入り、たからかなサイレンが鳴り響くといった感じ。

DJブースには常時3名以上がおり、レコードをつなぐDJ、サンプリングを叩くDJ、照明やスモークを炊くDJといった感じでした。盛り上げ時には、つないでいる最中にもサンプリングがガンガン叩かれていて、「よくこんな音の中でビートが合わせれるなぁ」と感心したものです。

オタクDJの増加

そんなDJに憧れて、オタクDJがわんさか増えました。オタクDJとは、自宅にターンテーブル2台とミキサーを設置し、12インチレコードを買い漁り自分でつないでリミックステープを作ったりして楽しむ事です。

なにをかくそうオタクDJの一人が当時の私です。バイトで稼いだお金はディスコ通いと、12インチレコードに全て注ぎ込んだと思います。最初は、左右のレコードのBPM(1分間に刻まれているビート数)をしっかりと調節しながら、ゆっくりと自然に違和感なく次の曲に移り変えます。

これが最初はなかなか難しく、調節が少しでもずれるとビートがドタンバタンし、聞けたものではありません。調節が上手くなっていくと次は、どの曲とどの曲をどの部分でつなぐか?というセンスが加わってきます。

やはり、私のオタクDJもマハラジャに影響され、ターンテーブル×2台とミキサーでつなぐだけでは物足りなくなっていきます。

↓そしてクレジットまで組んで購入したのがこの一式↓
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ターンテーブル×2台 : Technics(テクニクス)MK-Ⅱ
ミキサー×1台:ベスタクスPMC30
サンプリングマシン : ローランドS50

サンプリングマシン大失敗

これだけ揃えただけで結構な金額になるのですが、やはり一番高いのがサンプリングマシン。とにかくこのサンプリングマシンの選択ミスが大失敗でした。欲しい気持ちばかりがはやり、店員さんの「音はローランドが良い」という意見を鵜呑みにして買って、分厚い説明書とにらめっこしながら把握していきました。

そして、サンプリングのネタ元はどのレコードから取得すれば良いかを当時の麻布十番のマハラジャのDJさんから教えてもらい、レコードを買ってはネタ音源を入れていったのです。しかし当時のマハラジャで使用していたネタ音源は教えてもらったものの、その半分くらい入れたら容量オーバー。

「え?なんで?」MAHARAJAで設置されているサンプリングマシンはCASIOのFZ1。結局ローランドのS50は、同等の値段するのにFZ1の半分以下のメモリしかない事実が発覚!買って1か月してそれがわかり、返品もできず結局フロッピーディスクを交換しながらでないとマハラジャのサンプリングを再現できないというありさま。

そんなのも確認せずに購入した若気のいたりといえばそうですが、この時のショックは今でも忘れられません。致し方なく半分くらいのネタでガンガン叩いてはいましたが・・・(汗)

それはともかく、ネタ音源を教えてくれた当時のマハラジャのDJさん達には本当に感謝です。

オタクDJに費やした額はハンパではない

機材は機材で当時の若さの私には相当の大金を使いましたが、とにもかくにも一番お金を使ったのが12インチレコードです。1枚当時1,200円くらいでしたでしょうか?12インチ(1枚に1曲しか収録されていない)ですので、1曲1,200円です。

流行りの曲が出れば買い、気にいった曲が出れば買い、1,000枚以上は買ったでしょう。うーん、計算などしたくないですね(汗)。当時は新宿のALTAに入っていたシスコレコード店。ウィナーズの西新宿店、六本木店は週に何度も足を運んでました。

12インチを買って聞いてみると「あれ?これってマハラジャでかかっているバージョンじゃない」と気づき、またまたDJさんへ聞くと「これ、ウルチミックスバージョンだから・・・」と聞くと、またそのバージョンを買うという日々でした。

今、思い出しましたが名古屋にメガミックス?というレコード屋さんにもレアなものは通販で買ったりもしてましたね。なぜあそこまでオタクDJにはまってしまったのか?と尋ねられると、間違いなくマハラジャやKing&QueenのDJさん達の影響であったと思います。

本当に、カッコ良かったし、優しく接してくれましたし、当時はそれが楽しくて楽しくて・・・。

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