トゥーリア 六本木ディスコ お店のコンセプトと照明落下事故

トゥーリア 六本木ディスコ お店のコンセプトと照明落下事故

「えっ、嘘でしょ!?」

報道を見た瞬間、ディスコフリークが凍りついたトゥーリアの証明落下死傷事故。

六本木では高級ディスコとしてマハラジャやAREAが定着し、ディスコフリークも多少それらのお店に飽きをみせていた頃、六本木7丁目の1棟建のビルに凄いディスコが出来ると、オープン前から雑誌やテレビなどメディアで大々的に取り上げられていました。

トゥーリアは80年代後半の伝説

不動産やカーレースをやっていたレイトンハウスがオーナー、映画「ブレードプランナー」や「エイリアン2」などの世界観を構築したことでも知られているシド・ミードがデザインを手掛け、空間プロデューサーは山本コテツさん。

高級ディスコを超えた超高級ディスコとして87年5月にオープン。その高級さは誰もが認めた未だ見たことのない異空間であり、オープン以来話題が話題を呼び一躍脚光を浴びました。

ニューヨークのナイトクラブ的なコンセプトを持ち込んだようで、一棟の建物の中に高級ディスコに高級レストランや高級バーが一緒に存在し、ハシゴをしないでもそのお店の中だけですべてが楽しめる

レストランには砂の惑星のイメージにいて床には砂を敷きテントも張ると言う徹底ぶりでまさに大人の社交場としては申し分ない空間。こういったコンセプトのディスコはこのお店が初めてだったような気がします。

地下1階から地上2階までの3フロア吹き抜け構造であるメインフロアの開放感は多くの人を魅了した。そしてそれを見下ろすようにDJブースが設置されていた。

オープン当初から高級コンセプトを掲げスポーツ選手や芸能人や作家や芸術家からミュージシャンまで人脈を使い来店させ高級イメージを定着させていき、その客層とその空間の素晴らしさはメディアで多く報じられ、当時の東京観光の名所とまでなっていました。

トゥーリアのコンセプト資料

3フロアとなる「砂の惑星」「宇宙船のコックピット」「宇宙船の母体」それぞれの解説。

3フロアの見取り図

トゥーリア3年構想も思わぬ証明落下事故

トゥーリアという店名はギリシャ語で数字の「3」。

地球に不時着した宇宙船と言うリミット付きのストーリーが構想されており、その宇宙船が3年間で修理を終えて飛び立つまでが営業期間と言う設定で3年間の営業で終えることが最初から決められていたようです。

そのトゥーリア人気も絶頂期の88年1月5日。想いもよらぬ大規模な照明器具(バリライト)が天井から落下し、死亡者3名と負傷者14名を出す大惨事となりました。その日時にあの元ジャイアンツの桑田投手も入店していたと言われてます。

華々しさと痛ましさという両面からここまでメディアで取り上げられたディスコは最初で最後でしょう。わずか半年という短期間で閉店となった伝説のディスコ「トゥーリア」。今さらではありますが、被害を受けられた方々、心からご冥福をお祈りします

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